内閣府/科学技術振興機構ムーンショット型研究開発事業・目標1「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」における研究開発プロジェクト「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(プロジェクトマネージャー:南澤孝太、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科・教授)では、人々の身体的経験や技能をネットワーク上で流通・共有し、障害当事者や高齢者を含む多様な人々が自在に行動し社会参加できる未来社会を目指して、身体能力の限界を突破するサイバネティック・アバター技術の研究開発と社会実装に取り組んでいます。
今回「社会システム研究グループ」からCAを用いた就労環境の導入・実現を検討する企業向けに、ガイドライン(暫定版)が公開されました。
ガイドラインは2種類作成され、「アバターロボットを用いた働き方の導入ガイドライン案」と「CA プラットフォーム運用のためのガイドライン案」として公開されました。ガイドライン案をご覧になりたい方は、下記のフォームに記入後、サンクスメール内でダウンロードリンクを送付いたします。
CAを用いた就労環境の導入・実現に向けたガイドライン(暫定版)問合せフォーム
「アバターロボットを用いた働き方の導入ガイドライン2024」が公開されましたので、暫定版のダウンロードを締め切りました。
「アバターロボットを用いた働き方の導入ガイドライン2024」はこちらからダウンロードをよろしくお願いします。
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以下、「社会システム研究グループ」のメンバーからのガイドライン公開に際してのコメントです。
働き方ガイドラインへのコメント(赤坂亮太 大阪大学社会技術共創研究センター准教授)
本ガイドラインは、CAを用いて働こうとする方々を受け入れようとする企業の方にむけて、法的な観点からCAを用いて働こうとする方々をどのように扱えばよいのか解説したものです。CAを用いた働き方は様々なものが考えられ、労働法上の労働者にあたるのかフリーランスにあたるのか不明確な場合が多く考えられます。また、海外から働くことができるため、どの国の基準に従って賃金を計算すればよいのか等も問題となります。本ガイドラインでは、このような問題にたいして一応の基準を提供することを目的に、各法の標準的な解釈と、参考となる裁判例、裁判例をもとにしてCAを用いた働き方についてどのように考えられるかの想定事例を挙げて解説しています。また、2023年4月に成立したいわゆるフリーランス保護新法についても現在までわかっている範囲で解説しています。
なお、今回公開するバージョンは、Cybernetic BeingプロジェクトのELSIチーム内で執筆されたものとなっており、β版にあたるものとなっています。今後外部有識者や企業の方々とのディスカッションを経てバージョンアップを重ねていくものとなっていることをご了承ください。
プラットフォームガイドラインへのコメント(赤坂亮太 大阪大学社会技術共創研究センター准教授)
本ガイドラインは、CAを利用するためのプラットフォームサービスを提供する事業者が考慮すべき倫理的・法的・社会的問題について解説し、対応策について提案しています。CAのサービスを提供するにあたっては、ユースケースによっても問題となる事象や状況、関係するアクターは異なります。本ガイドラインでは、想定されるユースケースによって類型化し、共通する問題およびそれぞれについて想定される問題とそれらへの対応策を提案しています。
なお、今回公開するバージョンは、Cybernetic BeingプロジェクトのELSIチーム内で執筆されたものとなっており、β版にあたるものとなっています。今後外部有識者や企業の方々とのディスカッションを経てバージョンアップを重ねていくものとなっていることをご了承ください。