大阪・関西万博2025にてCybernetic being Meetupを開催
Project Cybernetic beingは、EXPO 2025 大阪・関西万博において開催される「ムーンショットパーク ~見て!触れて!感じる!新・未来~」にて出展いたします。今回、万博への出展にあわせてCybernetic being Meetupも開催。「新しい身体でどんな能力を手に入れる?」をコンセプトに、2050年の未来を見据え、障害の有無や年齢・性別・人種の壁を超えて、誰もがサイバネティック・アバターによって「もう一つの身体」を手に入れて活躍できる社会を生み出すための研究開発と社会共創の取り組みを紹介します。

サイバネティック・アバターで生み出す、身体的共創の可能性を議論するミートアップ
Cybernetic being Meetup は、科学技術振興機構 ムーンショット型研究開発事業目標1「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」研究開発プロジェクト「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」“Project Cybernetic being”が主催するミートアップイベントです。

Project Cybernetic beingでは、人々の身体的経験や技能をネットワーク上で流通・共有し、障害当事者や高齢者や子どもたちを含む多様な人々が自在に行動し社会参加できる未来社会を目指して、身体能力の限界を突破するサイバネティック・アバター技術の研究開発と社会実装に取り組んでいます。
※サイバネティック・アバターとは
人の身代わりとしてのロボットや3D映像等を示すアバターに加えて、人の身体的能力、認知能力及び知覚能力を拡張するICT技術やロボット技術を含む概念。Society5.0時代のサイバー・フィジカル空間で自由自在に活躍するものを目指しています。(参考URL)
サイバネティック・アバターで、障害の有無に依らず、場所を問わず、誰でも人と関わり活躍できるようになる未来

第7回目となるCybernetic being Meetup vol.07では『分身ロボットとつなぐ(つむぐ)社会』と題して、身体の障害や空間の制約を超えて、誰もが自分の意志で働き、つながり、参加できる社会の実現について議論します。
本プロジェクトのプロジェクトマネージャーを務める慶應義塾大学大学院の南澤氏がモデレーターを務め、ゲストにオリィ研究所の吉藤オリィ氏に加え、分身ロボットカフェDAWN ver.βの公認パイロットの永廣 柾人(マサ)氏、東川結(ゆい)氏を招いて、自宅にいながら社会とつながる「CA(サイバネティック・アバター)」の可能性について語ります。
分身ロボットカフェDAWN ver.β について

分身ロボットカフェ「DAWN ver.β」は、難病や障害、その他の理由により外出が困難な方々が、自宅にいながら接客業務に従事できるカフェです。パイロットと呼ばれる操縦者たちは、分身ロボット「OriHime」を遠隔操作し、来店客にメニューを案内したり会話を楽しんだりと、接客の最前線で活躍しています。身体的に移動が難しい人でも、自分の意志で働き、社会とつながり、活躍できるという新しい働き方の実現を目指したこの取り組みは、サイバネティック・アバター(CA)の可能性を具現化する先進事例として注目されています。また、全国や世界から多くの人がこの場を訪れ、パイロットとリアルタイムに対話を交わすことで、多様な生き方や働き方に対する理解と共感を育む場にもなっています。
ウェブサイト:https://dawn2021.orylab.com/
展示会場では、分身ロボットOriHimeによる接客を体験できます。ぜひ展示会場にお越しください。
※関連サイト
「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(Project Cybernetic being)
ムーンショット目標12050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
プログラム
13:15-13:30 開場
13:30-13:40 Project Cybernetic beingについて(南澤)
13:40-13:55 分身ロボットカフェDAWN ver.βの挑戦(吉藤)
13:55-14:00 OriHimeパイロット マサさんについて(マサ)
14:00-14:05 OriHimeパイロット ゆいさんについて(ゆい)
14:05-14:25 トークセッション(吉藤・マサ・ゆい・南澤)
14:25-14:30 クロージング
登壇者
東川結(ゆい)
公認OriHimeパイロット
福岡県在住。生まれつきの脳性麻痺により車椅子生活。2021年に分身ロボットカフェDAWNでOriHimeのパイロットの一員となる。今回のプロジェクトでは、拡張アバターにて、性別に囚われない自己表現と働き方を模索している。
永廣 柾人(マサ)
公認OriHimeパイロット
東京都在住。1歳半の頃に脊髄の運動ニューロンが変性し、筋力低下や筋萎縮を引き起こす難病「脊髄性筋萎縮症」と診断され、寝たきりの生活を続けている。
2018年に開催された第一回分身ロボットカフェDAWNで、分身ロボットOriHimeのパイロットとして人生初の仕事を開始。指や唇、視線入力を使ってPCを操作している。
今回のプロジェクトでは複数のOriHimeに入り接客する「分身の分身」や、一本のロボットアームを複数人で同時操作してパンケーキの飾付けを行う「融合」などの実験に参加した。
吉藤 オリィ
株式会社オリィ研究所 所長
小学5年~中学3年まで不登校を経験。高校時代に電動車椅子の新機構の発明を行い、国内最大の科学コンテストJSECにて文部科学大臣賞、世界最大の科学コンテストIntel ISEFにてGrand Award 3rd を受賞、その際に寄せられた相談と自身の療養経験から「孤独の解消」を研究テーマとする。早稲田大学にて2009年から孤独の解消を目的とした分身ロボットの研究開発を独自のアプローチで取り組み、2012年株式会社オリィ研究所を設立。分身ロボット「OriHime」、ALS等の患者さん向けの意思伝達装置「OriHime eye+ switch」、全国の車椅子ユーザに利用されている車椅子アプリ「WheeLog!」、寝たきりでも働けるカフェ「分身ロボットカフェ」等を開発。 メディアアート界のオスカーとも言われるPrix Ars Electronica-golden nica他、国内外で受賞多数。
書籍「孤独は消せる」「サイボーグ時代」「ミライの武器」
南澤孝太(モデレーター)
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD) 教授
科学技術振興機構ムーンショット型研究開発事業 Projet Cybernetic being プロジェクトマネージャー。2005年東京大学工学部計数工学科卒業、2010年同大学院情報理工学系研究科博士課程修了、博士(情報理工学)。KMD Embodied Media Project を主宰し、身体的経験を伝送・創造・拡張する「身体性メディア」「サイバネティック・アバター」の研究開発と社会実装、触覚デザインの普及展開を推進。
イベント情報
Cybernetic being Meetup vol.07
分身ロボットがつなぐ(つむぐ)社会
日時:2025年7月28日(月) 13:30-14:30
参加費:入場無料・予約不要(大阪・関西万博への入場チケットの購入が必要です)
会場:EXPO 2025 大阪・関西万博 Future Life Village ステージ
使用言語:日本語
会場定員:40名
オンライン配信:https://www.youtube.com/live/umXACps5m50
開場内の詳細エリアはこちらからご確認ください。
https://www.expo2025.or.jp/future-index/future-life/flv/
備考:
※オンライン参加の方は申し込み不要です。上記YouTube LiveのURLからどなたでもご覧いただけます。
※イベント会場では写真や動画の撮影が行われます。映り込みなどが難しい方はあらかじめご連絡ください。
主催:慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(ムーンショット型研究開発事業目標1「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(Project Cybernetic being)代表機関)
共催:身体共創社会推進コンソーシアム、FabCafe Tokyo(運営:株式会社ロフトワーク)