一般社団法人 WITH ALS(代表:武藤 将胤)、株式会社 電通サイエンスジャム(代表取締役社長:志村 武彦)、ムーンショット型研究開発事業・⽬標1 「⾝体的共創を⽣み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」 (代表機関: 慶應義塾⼤学⼤学院メディアデザイン研究科、PM:南澤孝太) は、先端技術を用いて人の能力を拡張する新たな取り組みとして、Brain Body Jockey プロジェクト(通称:B2Jプロジェクト)を発足します。
本プロジェクトでは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の当事者であるEYE VDJ MASA(武藤 将胤)の意図を、脳波を通じて抽出し、サイバネティック・アバター技術※1に基づく拡張身体による身体的パフォーマンスの実現を目指します。その第一弾として東京都竹芝地区で開催される、最先端テクノロジーの社会実装イベント「ちょっと先のおもしろい未来2023」において以下のステージパフォーマンスを実施します。また、本ステージパフォーマンスでは、EYE VDJ MASAが、NTT⼈間情報研究所のクロスリンガル音声合成技術※2で生成された音声により空間をジャック。新たな⾝体を⽤いたこれまでにない表現を皆様に初公開します。
企画名:Brain Body Jockey Project KICK-OFF GIG
日時:2023年9月17日 (日) 12:30-13:00, 18:15-18:45 (予定)
場所:東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝 1F ポートホール
入場料:無料 (KICK-OFF GIGは事前登録なしでもご参加いだけます)
優先登録フォームのご案内:
※優先登録フォームから申込みいただいた方はどなたでも、当日会場前側スペースを優先的にご案内させていただきます
※身体や移動などに制限がある方の会場スペース確保のために、参加者数の事前把握も行っております。当日会場に車椅子などでお越しの方は、優先登録フォームから参加登録をお願いします。
(QRコードはこちらをご利用ください)
■アクセス
東京ポートシティ竹芝 1F ポートホール
(東京都港区海岸1丁目7番1号)
JR浜松町駅 徒歩4分
ゆりかもめ 竹芝駅 徒歩2分
都営地下鉄浅草線・大江戸線 大門駅 徒歩5分
■共催
一般社団法人WITH ALS
株式会社電通サイエンスジャム / NOUPATHY
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科
(ムーンショット型研究開発事業目標1「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(Project Cybernetic being)代表機関)
■技術協力: 日本電信電話株式会社 NTTソノリティ株式会社 株式会社オリィ研究所
■会場協力: ちょっと先のおもしろい未来実行委員会 KMD Forum 2023
WITH ALSのこれまで
筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉が徐々にやせ、動かなくなっていく進行性の難病です。全世界での患者総数は35万人と言われており、日本には約1万人の患者がいるとされています。
一般社団法人WITH ALSは、2013年にALSを発症し、2014年に宣告を受けたクリエイター・武藤 将胤さんが代表を務めている団体です。本団体では、ALSの課題解決を起点に、全ての人が自分らしく挑戦できるボーダレスな社会を創造することをミッションとして活動してきました。
2016年には以前よりWITH ALSの技術顧問であった吉藤オリィが率いる株式会社オリィ研究所もプロジェクトに加わり、視線により操作可能なPC「OriHime eye+Switch」などの開発を行ってきました。2019年には、株式会社電通サイエンスジャムが開発した脳波を用いた意思伝達デバイス「NOUPATHY(脳パシー)」を用いて、脳波を活用してAIによって生成されたリリックでラップを行うパフォーマンス「BRAIN RAP」を行いました。2022年には、脳波を用いて分身ロボットを操縦し接客を行う公開実験型イベント「BRAIN ROBOT STORE」を実施しました。
Brain Body Jockey (B2J) Project について
本年度は新たな取り組みとして、WITH ALSのチームにムーンショットプロジェクトの研究チームが加わり、ステージパフォーマンス、握手、ハイタッチなどの、より身体的なコミュニケーションを、脳波で操作可能な拡張身体(サイバネティック・アバター)により実現します。また今回のKICK-OFF GIGでは、NTTコンピュータ&データサイエンス研究所とNTTソノリティ株式会社の技術協力により、ごく小さな空間に音をとどめられるオープンイヤー型イヤホン(nwm MWE001)を活用し、 耳を塞ぐことなく脳波の検出用の音を周囲の観客に漏らさず耳元だけに提示をすることが可能となりました。これにより、会場の音を聴きながら脳波を用いた身体的なDJパフォーマンスが実現されます。
※1サイバネティック・アバターとは
内閣府・科学技術振興機構ムーンショット型研究開発事業目標1「2050年までに人が身体、脳、空間、時間の制約から開放された社会を実現」において掲げられている、人の身代わりとしてのロボットや3D映像等を示すアバターに加えて、人の身体的能力、認知能力及び知覚能力を拡張するICT技術やロボット技術を含む概念。Society5.0時代のサイバー・フィジカル空間で自由自在に活躍するものを目指している。(参考URL)https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html
※2 クロスリンガル音声合成技術: 同じ声質を保ちつつ異なる言語による音声合成を可能にする技術。
■主催団体の紹介
一般社団法人WITH ALSについて
一般社団法人WITH ALSとは、自身のALS闘病体験を通じて、世界中にALSを周知し、認知・理解を拡大させることで、治療方法や支援制度を向上させることを目的とするALS啓発団体。「ALSの課題解決を起点にすべての人が自分らしく挑戦出来るボーダレスな社会を創造すること」をミッションに、エンターテイメント・テクノロジー・ヒューマンケア(介護)の領域で活動。また、ALS患者その家族、非患者のQOL(Quality of Life)の向上に貢献するコンテンツ開発・支援活動を様々な方法で実施する。
株式会社電通サイエンスジャム / NOUPATHYについて
脳波による操作は株式会社電通サイエンスジャムが一般社団法人WITH ALSと共同で開発を進めている「NOUPATHY」によって実現します。NOUPATHYは音と脳波を活用した意思伝達装置であり、身体での意思伝達が困難になった際の代替手段として期待されています。電通サイエンスジャムとWITH ALSは4年前から共同研究を進めており、TLS(閉じ込め状態)になっても聴覚だけは残るという特性を利用して、特殊な音を流した際の脳の反応を活用してコミュニケーションを実現する装置の研究を行っています。この装置の開発が実現すれば「飲み物を飲みたい」「映画が観たい」などのコマンドを脳波から選択し、言葉を発することなく意思の伝達を行うことが可能となります。
Project Cybernetic beingについて
ムーンショット型研究開発事業ムーンショット目標1「人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」の研究開発プロジェクト「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」(通称: Project Cybernetic being ) は、人々が自身の能力を最大限に発揮し、多様な人々の多彩な技能や経験を共有できるサイバネティック・アバター技術を開発します。技能や経験を相互に利活用する場合の制度的・倫理的課題を考慮して、人と社会に調和した、身体的な技能や経験を流通する社会基盤を構築します。2050年には、この流通が人と人との新たな身体的共創を生み出し、サイバネティック・アバターを通じて誰もが自在な活動や挑戦を行える社会を実現します。
【WITH ALSに関するお問合せ先】 E-mail︓ info@withals.net
【NOUPATHYに関するお問合せ先】 E-mail︓ info@dentsusciencejam.com
【Project Cybernetic being に関するお問合せ先】 E-mail︓ info@cybernetic-being.org